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2015年3月13日

2009年1月6日 読売新聞(奈良)に掲載されました

江戸時代の町並みが残る宇陀市大宇陀区。築180年の町家の玄関先で、宮奥左官工業の宮奥淳司(40)は、土壁に漆喰(しっくい)を塗り始めた。 右手のこてでさっと薄くのばし、押し固めた。壁は真っ白に。すると、その上から再び塗り出した。しばらくして「これで100年は大丈夫」と、こてを置い た。表面は鏡のように真っ平らに仕上がっていた。

漆喰が注目を集める。ホームセンターには手軽に塗れるものも並ぶ。シックハウス症候群の原因物質を吸収するのに有効などとされるから。淳司は「少し日本建築が見直されたのかな」という。それだけに、職人の技術や漆喰の本当のすごさも知ってほしい。

父、定二(67)は「最近は10年、20年もてばいいという感じ。うちは孫の代までもたそうと仕事をしてきた」と約半世紀にわたる職人生活を振り 返る。乾き方でむらが出来ないように、面積によって漆喰の元となる海藻の煮汁の量など調合を変える。強固に仕上げようと、何度も塗り重ねる。

淳司は2007年に会社のホームページを立ち上げた。漆喰がいかに頑丈で長持ちするかなど、左官としての思いを自らの施工、補修例を示して発信す る。開設後、同業者からも相談を受けるようになった。職人が黙って仕事をする時代は終わった。漆喰は自然素材で環境にも良い。「昔の知恵や技術を、我々が 伝えていかないといけない」。

2009年1月6日  読売新聞(奈良)に掲載されました
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